【水口教授のESG通信】虫がいなくなる - 新たなESG課題の可能性

2017年10月、ドイツの研究者グループが昆虫の減少に関する重要な研究成果を公表しました。過去27年間で、空中を飛翔する昆虫の総量が75%以上減少したというのです。蝶や蜂など特定の種だけでなく、昆虫が全体として減少しているという調査結果はヨーロッパで大きな注目を集めました。昆虫の減少は、授粉や食物連鎖などの面で生態系の維持に直接関わります。原因は特定されていませんが、調査地点がいずれも農地に囲まれていることから、農薬や化学肥料などの影響が予想されています。農薬や食品に関わる産業にとって、今後大きなESG課題となる可能性のある「虫問題」について、紹介します。

【水口教授のヨーロッパ通信】サプライチェーンの見えないリスク - 人権ベンチマーク評価とは何か

 国際労働機関(ILO)の調査によれば、世界で強制労働や奴隷的な労働の状況に置かれている人は2011年時点で2,090万人、非強制的なものも含めた児童労働は2012年時点で1億6,800万人に上る。そのほとんどは民間セクターであり、企業はサプライチェーンを通してそれらに関わるリスクがある。それは一種の人権問題である。従来、人権問題と言えばハラスメントや雇用差別など

【ヨーロッパ】欧州投資銀行とソシエテ・ジェネラル、造船業の環境化に向けた信用保証業務提供で合意

欧州投資銀行(EIB)と銀行世界大手ソシエテ・ジェネラルは11月8日、造船業の環境化に向けた総額1億5,000万ユーロ(約176億円)の信用保証業務で合意に至ったことを発表しました。EIBが信用保証をすることでソシエテ・ジェネラルは金利を抑えた融資が可能となり、欧州地域の船舶の環境性能を上げる設備投資を活性化していきます。(QUICK ESG研究所)

【オーストラリア】公正取引委員会、排ガス不正事件でVW社を訴訟する動き

オーストラリア公正取引委員会(ACCC)は9月1日、昨年のフォルクスワーゲンによる排ガス不正問題を受け、ドイツ本社およびオーストラリア子会社のフォルクスワーゲン・グループ・オーストラリア社をオーストラリア連邦裁判所に提訴する手続きに入りました。これまでオーストラリアでは、民間レベルの集団訴訟は起こされていましたが、公的機関による訴訟はなされていませんでした。 (QUICK ESG研究所)

【日本】東芝、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックスから除外

 S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは7月27日、同社の公表している社会的責任投資指数、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス(DJSI World)から株式会社東芝を除外すると発表した。東芝は8月3日以降、DJSI Worldリストから外されている。DJSIは世界で最も有名なサステナビリティ・ベンチマークの一つで、世界16か国の投資家や資産運用マネジャーに利用されている。