【RI特約記事】ANZグループが人権問題でOECD 多国籍企業ガイドライン違反に

オーストラリアとニュージーランドを主な拠点とする巨大銀行グループのオーストラリア・ニュージーランド銀行(以下、ANZ)が、地元住民から強制的に土地を奪ったとされるカンボジアのサトウキビ農場と製糖所への融資が、OECD多国籍企業行動指針*違反の疑いがあるとNGOに告発された。ANZはオーストラリア上場企業のトップ5に名を連ね、ニュージーランドの最大手銀行である。オーストラリア財務省内のOECDナショナル・コンタクト・ポイント(NCP)はANZに対し、新興国における融資案件のデュー・ディリジェンスをより厳格化し、人権問題に関する紛争処理メカニズムを確立し、結果を公表するしくみを導入することで、地域社会への説明責任を果たすよう求め、12ヵ月以内に報告書を提出するよう要請した。

【中国】石炭火力発電容量、目標対比222%の削減を達成

2016年9月、習近平国家主席がパリ協定の批准を発表して以降、中国では政府主導で温室効果ガス削減に向けた取り組みが加速している 。 2016年11月、中国国務院(日本の内閣に相当)は、温室効果ガスの排出抑制に関する「第13次5カ年計画における温室効果ガス排出抑制アクションプラン(“十三五”控制温室気体排放工作方案”)」を発表した。この「アクションプラン」では、中国は2020年までにGDPあたりの二酸化炭素(CO2)排出量を2015年比で18%削減するという目標が掲げられた。石炭の消費量が世界第1位の中国では、CO2排出削減対策の1つとして、石炭火力発電を大幅に削減するため、新規石炭火力発電所の建設の中止や、老朽化した火力発電所の閉鎖が進んでいる。

【アジア開発銀行】アジア・太平洋地域の気候変動リスク最新予測

アジア開発銀行(ADB: Asian Development Bank)がドイツ・ポツダム気候変動影響研究所(PIK: Potsdam Institute for Climate Impact Research)と共同で、アジア・太平洋地域における気候変動がもたらすリスクの最新予測を公開した。

本報告書は以下の3部構成になっており、アジア・太平洋地域は

【機関投資家】スチュワードシップ活動とESG投資の最前線 〜(14)富国生命投資顧問〜

 富国生命投資顧問は、富国生命保険相互会社の創立80周年にあたる2003年にSRI運用の体制を整えた。2004年からSRIファンドの運用を開始し、現在では一般的となったESG投資を先駆けて実践してきた。同社のESG投資の現状を、株式運用部長の岡部和男氏とチーフファンドマネージャーの横田洋一氏に聞いた。

 同社のESG投資とスチュワードシップ活動の特徴として、以下の点が挙げられる。

◆2003年

【政府・レギュレーションの動向】「女性活躍推進法による女性活躍の加速・拡大に向けて」~「平成29年版男女共同参画白書」~

 2017年6月9日に政府は、「平成29年版男女共同参画白書」(平成28年度男女共同参画社会の形成の状況及び平成29年度男女共同参画社会の形成の促進施策 年次報告)(内閣府 男女共同参画局)を閣議決定し、公表した。

 人口減少、少子高齢化社会の我が国において、いかにして労働力人口を維持し、また生産性やイノベーション力を引き上げていけるかが、持続的成長の最大の課題である。この課題を解決するには

【政府・レギュレーションの動向】確定給付企業年金のガバナンスについて ~スチュワードシップ責任、ESG~

 2017年6月30日、社会保障審議会企業年金部会(部会長:日本社会事業大学学長・東京大学名誉教授 神野直彦 事務局:厚生労働省年金局企業年金・個人年金課)の第19回会合が約1年ぶりに開催され、「確定給付企業年金のガバナンス」等について議論が行われた。
 今回の会合では、確定給付企業年金(以下、DB)のガバナンスに関する「総合型DB基金への対応」および「資産運用ガイドラインの見直し」が議論された。

【機関投資家】スチュワードシップ活動とESG投資の最前線〜(13)シュローダー・インベストメント・マネジメント〜

英国系のシュローダー・グループは、早くからESG要素を運用プロセスに取り込んできた。同グループは、古くは1870年の日本初の鉄道敷設の資金調達にも貢献し、日本経済の発展に関わってきた。インタビューの前半では、同グループのESGへの取り組みについて、来日したシュローダー(英国)のジェシカ・グランド氏に話を聞いた。ジェシカ氏はESG活動の透明性の重視、ESGインテグレーションへの取り組みや協働エンゲージメントの有効性について語り、ESG課題の評価機関であるVigeo EIRISとの長期間にわたる友好関係についても触れた。

【RI 特約記事】RIヨーロッパ2017:GPIF水野氏、アセットマネージャーに「ベスト・イン・クラス」を要請

世界最大のアセットオーナーである年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の投資責任者が、アセットマネージャーに対して、「コーポレート・ガバナンスを適切に実行しなければ、”smaller cheques(支払手数料の減額)"を受け取ることになる。」と警告した。この巨大ファンドの理事兼CIOである水野氏は、ロンドンで開催されたRIヨーロッパ2017の基調インタビューで、アセットマネージャーの意識をESGに向けることを目標としていると語った。

【環境省】グリーンボンドガイドライン2017年版公表

 2017年3月28日、環境省から「グリーンボンドガイドライン2017年版」が公表された。グリーンボンドとは、企業や地方自治体等が、国内外のグリーンプロジェクトに要する資金を調達するために発行する債券等(証券化商品等を含む。以下単に「債券」と記す)であり、具体的には、①調達資金の使途がグリーンプロジェクトに限定され、②調達資金が確実に追跡管理され

【RI 特約記事】日本における執行役員制度の終焉か?

 本稿は、レスポンシブル・インベスターの掲載記事をQUICK ESG研究所が翻訳したものです。

 ソニーが 『執行役員(Corporate Officer)』 を導入して約20年が経過したが、最近多くの日本企業がこの制度の見直しを始めている。  報道によると、LIXILグループは2016年7月、この役職を全面的に廃止した。ロート製薬は5月、広栄化学工業も6月に執行役員制度を廃止した。公益社団法人