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本稿は、レスポンシブル・インベスターの掲載記事をQUICK ESG研究所が翻訳、編集したものです。

 国際連合児童基金(Unicef、以下ユニセフ)はスウェーデンのESG投資推進企業であるGES Internationalと共同で、児童の人権に関する投資家向けガイダンス案を作成した。このガイダンス案は投資家が投資先企業の分析やエンゲージメントプロセスで児童の人権を考慮する際の指針となるもので、現在パブリックコメントを募集している。ガイダンスは、投資家への期待と投資家による企業への期待をまとめたもので、「投資家にとって有意義で、実行し易い実践的なツールの提供」を目的にしている。ガイダンス案には「投資家は、児童の人権を含む人権問題に対する企業の行動や影響を及ぼす重要な役割を担っている。しかし、人権やサステナビリティ・イニシアティブで、児童の人権を扱うことはほとんどないのが現状である」と記されている。また、「児童の人権問題を故意に軽視する投資家はいないと思われるが、投資方針やその他のデュー・ディリジェンスで児童に対する特別な配慮は盛り込まれていない」とも指摘している。さらに、「通常のアプローチ」では児童に関するリスクを十分に特定し軽減することはできず、「企業と投資主体の双方に重大な影響」を及ぼしかねないとしている。

 ユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォア氏はロンドンで開かれた新興市場プライベートエクイティ協会(EMPEA)の首脳会合で、今回のガイダンス案は「投資の意思決定における『チャイルドフットプリント』を把握するためのツールである」と述べた。

 ガイダンスはユニセフ、国連グローバル・コンパクトおよび国際NGOであるセーブ・ザ・チルドレンが2012年に発表した「子どもの権利とビジネス原則」のほか、GES Internationalが2016年に公表した「Investor Guidance for Children’s Rights Integration」を参照している。ガイダンス案が重点を置く3つの領域のうち1つが児童の人権問題である。ガイダンス案の最初の項目では、投資家に「責任投資の方針に児童の人権への配慮を明記し、児童の人権リスクの管理方法を開示する」ことを求めている。さらに、投資家は児童の人権を毀損するリスクが最も高いセクター、企業および地域を明らかにし、「本質的に児童の人権にとって有害な」ビジネスモデルを導入している企業への投資を避けることも提言している。ガイドライン案に対するパブリックコメントは11月9日に締め切られる。


https://www.responsible-investor.com/

【参照】
Responsible Investor, Daniel Brooksbank 「Unicef publishes draft guidance on children’s rights for investors」2018年10月25日(2018年11月6日情報取得)


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