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本稿は、レスポンシブル・インベスターの掲載記事をQUICK ESG研究所が翻訳したものです。 


 「フランスは、金融安定理事会の『気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:  TCFD)』提言の義務化を推進する」
 フランス国務大臣・環境連帯移行大臣付 副大臣のブリュヌ・ポワルソン(Brune Poirson)は、そう述べた。

 ポワルソン氏は、ニューヨークで開催された気候変動関連イベント「Climate Week NYC 2017」に参加した。同氏は、HSBC主催のQ&Aセッションにて、「私たち(フランス政府)は、TCFDの義務化を推進したいと考えている」と述べ、質疑応答の中で、フランスがソーシャルボンドとグリーンボンド国債* の発行を検討していることを示唆した。ソーシャルボンドについては「たいへん複雑だが、うまく機能すれば大変素晴らしい債券である。フランスは、既にソーシャルボンドを発行している他のアングロサクソン諸国の事例を参考にできると考え、検討を続けている」と述べた。

* 環境問題対策に充てる目的で資金を調達する債券

 同氏によると、フランスは一定規模以上の投資家や運用機関に対して、気候変動リスクに関する情報やESG要素を投資判断に組み入れ、アニュアルレポートの中で開示することを、「コンプライ・オア・エクスプレイン」原則に基づき義務化する「フランスエネルギー移行法第173条」を他国にも普及させようと取組んでいる。同氏は「フランス政府はこの取組みをより広範なものとするために、他の国々と連携しようとしている」とも述べた。
 また「フランスはグリーンファイナンスの中心的存在になるべき要素を全て兼ね備えている」と明言し、フランスは2017年12月12日にパリ協定2周年を記念した大規模なイベントを開催し、いくつかのイニシアチブを公式に発表する予定だと語った。このイベントの目的は、低炭素化プロジェクトへのファイナンスをいかにして成功させるかであるとも述べた。
 

【ブリュヌ・ポワルソン(Brune Poirson)氏】
 フランスの他、ロンドンと米国で教育をうけ、フランスの総合環境サービス企業、ヴェオリアでインドの飲料水に関わるプロジェクトに従事した後、米国・ボストンで企業の社会的責任に関する研究者として勤務した経歴をもつ。2017年初頭にマクロン大統領が率いる新党「共和国前進」の副大臣に任命された。
 


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【参照】
Responsible Investor, Daniel Brooksbank「NYC Climate Week: France pushing for mandatory TCFD reporting and may launch social bonds」2017年9月20日(2017年10月19日情報取得)


QUICK ESG研究所