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 本稿は、レスポンシブル・インベスター(RI)の掲載記事をQUICK ESG研究所が翻訳、編集したものです。

 アクサ・インベストメント・マネージャーズ(アクサ IM)は来年以降、気候に多大な影響を及ぼしている企業に対する投資およびエンゲージメントのアプローチを気候対策の進捗度に応じて変えるほか、対応が遅れている企業からのダイベストメントも視野に入れる。

 フランスの資産運用大手アクサ IM(2021年3月現在の運用資産総額は8,690億ユーロ)は8日、2022年以降は「気候への影響をより重視した投資判断を行い」、特に大きな影響を及ぼしている企業を①気候対策のリーダー②脱炭素社会への移行におけるリーダー③移行における出遅れ組④気候対策の出遅れ組―の4つのカテゴリーに分類する方針を明らかにした。

 アクサ IMは4つめのカテゴリーに分類された企業を「気候変動に真剣に向き合っておらず(中略)、同社の運用ポートフォリオの重要な構成銘柄であり、気候に及ぼす影響も大きい企業」と定義し、明確かつ明白な目的に基づくエンゲージメントの対象とする。そして2025年までは当該企業のあらゆる行動を監視し、ネットゼロに向けて大きな進歩が見られなかった場合は投資対象から除外する。

 気候対策の出遅れ組から引き揚げた資金については、気候対策および移行のリーダーと位置づける企業への投資に振り向けることを検討している。

 「企業が取り組みの前進や強いコミットメントを示せない場合、我々としては思い切った投資判断を下し、ダイベストメントを検討せざるを得ないだろう。企業には順応するための時間的な猶予を与える必要があるが、気候変動に真剣に向き合わない投資先企業に対しては一切の妥協をするつもりはない」と、アクサ IMのマルコ・モレリ(Marco Morelli)エグゼクティブチェアマンは述べている。

 3つめの「移行における出遅れ組」のカテゴリーには、「気候問題は認識しているが、具体的な移行プロセスになかなか踏み出せずにいる企業」が分類されている。同社はこれらの企業に対する投資およびエンゲージメントは継続しつつ、株主総会での議決権行使などを通じて移行プロセスの加速を促していく。

 より差し迫ったダイベストメント計画として、同社は2022年中に「北極モニタリング評価プログラム(AMAP)」の対象地域で実行された石油・ガス採掘事業を投資対象から除外する。「すなわち、この地域における石油・ガス生産量が会社全体の生産量の10%超を占めている企業への投資から撤退することを意味する」

 今回の発表に先駆けて、欧州最大の公的年金基金であるオランダのABPは先月、株主として化石燃料関連企業のエネルギー転換の必要かつ大幅な加速を推し進めるための「十分な機会を与えられていない」と判断した場合には当該企業からのダイベストメントを決断する意向を明らかにした。


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【参照】
Responsible Investor,  Gina Gambetta「AXA IM to divest ‘high-impact climate laggards’ if Net Zero progress not substantial by 2025」2021年11月8日(2021年11月16日情報取得)


QUICK ESG研究所