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本稿は、GRIが公表した記事をQUICK ESG研究所が翻訳・編集したものです。

 2017年9月19日、GRI(Global Reporting Initiative)のティム・モイン氏(チーフエグゼクティブ)とPRI(Principles for Responsible Investments: 国連責任投資原則)のフィオナ・レイノルズ氏(マネージングディレクター)は、責任投資およびSDGs達成に向けた取組み促進に関する連携協定に調印した。

 GRIは企業による持続可能性に関する報告書のガイドライン(国際基準)を構築し、その普及と継続的な改善に取組んでいる。PRIは投資家に対し、投資の意思決定プロセスにおいてESG課題(環境、社会、企業統治)を考慮することを提唱するイニシアチブだ。

 GRIとPRIは2017年5月に国際会議を共同開催し、新たなストックホルム宣言*を策定した。今回の連携協定では、企業および投資家によるSDGs達成に向けた取組みを促進させるため、両団体の戦略面および実務面での協力関係を強化する。

 現在、PRIに署名する機関投資家の運用資産総額は70兆ドルを超え、世界の機関投資家の運用資産総額の半分を上回る。SDGs達成のために必要とされる投資額は年間5兆ドルから7兆ドルと言われる。今後、GRIとPRIの連携が強化されることにより、投資家の視点と企業の情報開示の枠組みの整合性が図られ、メインストリームと化した責任投資市場から、企業および事業へと資金が流れることが期待できる。

 GRIのティム・モイン氏は、「(SDGs達成に向けて)進歩していくためには、企業の持続可能性に関する報告書が、機関投資家を含むすべてのステークホルダーの投資意思決定に役立つ情報となるよう改善しなければならない」と述べた。

 PRIのフィオナ・レイノルズ氏は、「(PRIが)GRIと協力して企業の情報開示を促進することで、投資資金が、より長期的かつ持続可能な企業および事業へと流れていくだろう」と語った。

*新たなストックホルム宣言:企業のSDGsに関する報告プラットフォームの構築促進と、SDGsを投資活動の中心に据えることに合意するとした宣言のこと。2017年5月、23の機関投資家が本宣言に署名した。

【関連資料】
Global Reporting Initiative「GRI’s collaboration with PRI boosts responsible investment and action towards the SDGs」2017年10月4日(2017年11月9日情報取得)
QUICK ESG研究所「GRIと国連グローバル・コンパクトがSDGsに関する国際会議を共同開催」2017年7月18日(2017年11月9日情報取得)


QUICK ESG研究所 鈴木敦史、小松奈緒美