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 欧州委員会は6月27日、環境及び社会課題に関する情報開示を促進させるためのガイドラインを採択した。

 今回適用されることになったガイドラインは、既に発効されている、欧州議会・理事会指令2014/95/EU(2014年12月6日施行)を補足するものである。本指令は、従業員数が500人以上の企業に対し、企業の環境保全や人権保護、汚職や贈賄の禁止、取締役のダイバーシティといった非財務情報の開示を義務付けている。域内で対象となる企業は、上場企業、銀行、保険会社、その他各国当局から社会的影響度の高い事業体など、6,000社を超えると見込まれており、2018年以降の年次報告において、これらの情報を開示することが求められる。

 欧州委員会によると、このガイドラインは、国連のSDGs(持続可能な開発目標)やパリ協定、TCFDなど、昨今策定された目標や合意事項の観点を組み入れて作成された。ガイドラインに法的拘束力はなく、現状の指令を超えて情報開示を求めるものではない。しかし、非財務情報を開示する予定の企業は本ガイドラインに依拠できる。

 欧州委員会副委員長兼ユーロ・社会的対話担当委員および金融安定・金融サービス・資本市場同盟担当委員であるヴァルディス・ドンブロウスキス氏は、「ヨーロッパは、環境に優しく持続可能な経済実現を先導する必要がある。そのため、すべての業種にわたって企業の情報開示を推進し、透明性を向上させるため、柔軟性に富んだガイドラインを公表した。企業は、環境や社会に関連した正確な情報を開示することで自己の利益を実現し、投資家や債権者、そして社会全体を助けることができる」と述べた。

関連ページ:
European commission press release
Guidelines on non-financial reporting


QUICK ESG研究所 鈴木敦史、小松奈緒美