【水口教授のESG通信】欧州グリーンディールの本気度 - EUタクソノミーの背景

欧州委員会は2020年3月に欧州気候法の提案をしたかと思うと、サーキュラーエコノミーアクションプランや生物多様性戦略などを立て続けに公表し、7月には水素戦略を出しました。いずれも欧州グリーンディールを具体化する動きです。私たちは、つい、EUタクソノミーなどの個別の動きに注目しがちですが、それも欧州グリーンディールというより大きなビジョンの一部と言えるのではないでしょうか。タクソノミーだけに注目していたのでは見えてこないEUのビジョンの全体像に目を向けてみたいと思います。

【RI特約記事】ESGスコア公表の動きが広がるなか、FTSEがマレーシア企業のESGレーティングを公表 新興市場では3例目

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 本稿は、レスポンシブル・インベスターの掲載記事をQUICK ESG研究所が翻訳、編集したものです。

 データプロバイダーのFTSE Russellはマレーシア証券取引所(ブルサ・マレーシア、以下ブルサ)と提携し、同国の主要上場企業のESGレーティングを公表した。

 ブルサは、ESGレーティング公表により、サステナブル投資の機会を追求する投資家を支援し、上場企業が自社のESGパフォ

【RI特約記事】EU公式気候ベンチマーク、タバコ、問題性のある兵器に関連する企業や、グローバル・コンパクト違反企業を除外へ

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 7月17日、EU公式の気候ベンチマークに関する委任法令の最終案が欧州委員会で提出された。気候ベンチマークの構成銘柄から、化石燃料、タバコ、問題性のある兵器の製造と販売に関与する企業および国連グローバル・コンパクト等の国際規範に違反する企業を除外することを決めた。

 欧州委員会は

【RI特約記事】PRI、TCFD関連設問への回答を義務化した2020年年次報告の分析を発表:シナリオ分析を行ったPRI署名機関は4分の1

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 責任投資原則(PRI)によると、2020年の年次報告において、気候シナリオ分析を実施したと報告した署名機関は全体の26%にとどまったという。

 PRIは2020年の年次報告より、署名機関に対して、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD

【RI特約記事】カナダ最大の年金基金がSASBとTCFDに準じた情報開示を要求:オンタリオ州は法定開示も検討中

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 カナダ年金制度投資委員会(CPPIB)は7月、サステナブル投資方針を改定し、企業に対してSASB(サステナビリティ会計基準審議会)スタンダードとTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿った情報開示を求めた。 

 総額4,100億カナダドル(2,630億ユーロ

【水口教授のESG通信】ウイグル人強制労働問題を考える - 中国と人権と投資行動

2020年7月23日、「ウイグル地域での強制労働廃絶のための連合」というNGOの連合が世界の企業に行動を呼びかける声明を公表しました。中国政府は少数民族であるウイグル人を組織的に拘束し、強制労働させているので、サプライチェーンがウイグル人強制労働と関わる可能性のある企業は、その可能性を遮断すべきだというのです。実際、新疆ウイグル自治区での問題はこれまで何度か報道されてきました。企業と機関投資家はこの呼びかけにどう応えるべきでしょうか。中国と人権と投資行動という難しい問題を考えてみたいと思います。

【RI特約記事】企業の「反気候変動対策」ロビー活動を特定する枠組みを投資家が策定 ロビー活動関連の総会議案増加が後押し

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 スウェーデンの公的年金基金AP7、BNPパリバ・アセットマネジメント、英国国教会年金理事会は共同で、企業がロビー活動を通じて気候変動関連規制の強化を阻止していないか、投資家が評価するための枠組みを策定するプロジェクトを開始した。コンサルタント会社Chronos

【RI特約記事】SEC傘下の委員会がESG情報開示ルール策定を要求:標準化を急ぐ他国のルールを米企業が受け入れざるを得なくなると警告

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 米証券取引委員会(SEC)の投資家助言委員会(IAC: Investor Advisory Committee)は5月14日、SECに対し、原則ベースのESG情報開示ルールを策定するよう勧告した。 

 IACは報告書において、米国としてESG情報開示に対して「組織的な対策

【水口教授のESG通信】欧州サステナブル金融政策の動向 - タクソノミーの外側に注目を

2020年3月9日にEUタクソノミーに関する最終報告書が公表されました。本体に付属書を合わせると650ページを超える大作です。当然、その中身が気になると思います。しかし実はこの報告書だけでなく、それに関わる制度的枠組みが重要です。2019年11月には金融機関によるサステナビリティ情報の開示に関するEU規則が成立し、12月にはタクソノミーの根拠となるEU規則が政治合意に至りました。そこで本稿では、タクソノミー最終報告書だけでなく、これらのEU規則も含めた欧州のサステナブル金融政策の動向を見ていくことにします。