ビジネスと人権に関する指導原則は、国連事務総長特別代表のジョン・ラギー氏が策定し、2011年6月16日に国連人権理事会により決議された。その目的は、2008年に同じくジョン・ラギー氏が、多国籍企業のビジネスと人権に関する基準と慣行を強化するために策定した「保護、尊重及び救済の枠組(ラギーフレームワーク)」を実行に移すことである。同原則は、31の原則により成り立ち、企業が取り組むべき具体的なプロセスである「人権デューデリジェンス」の手順も記されている。

基本的認識として、Ⅰ. 人権を保護する国家の義務、Ⅱ. 人権を尊重する企業の責任、Ⅲ. 救済へのアクセス、の3つの柱に基づいており、企業活動が人権に与える影響に係る「国家の義務」及び「企業の責任」を明確にすると同時に、被害者が効果的な「救済」を得るメカニズムの重要性を強調し、各主体が、それぞれの義務・責任を遂行すべき具体的な分野及び事例を挙げている。

日本では、持続可能な開発目標(SDGs)推進本部が発表した「持続可能な開発目標(SDGs)を達成するための具体的施策(付表)」において、「ビジネスと人権に関する国別行動計画」が策定することが決定された。


2017年7月5日更新