PRI(Principles for Responsible Investment: 責任投資原則)は、2006年発足当時の国連事務総長であるコフィー・アナン氏が、世界の金融業界に向けて提唱したイニシアチブ。機関投資家が、投資の意思決定プロセスや株主行動において、ESG課題(環境、社会、企業統治)を考慮することを中心とした6原則とその前文から成るもので、2006年に国連環境計画金融イニシアティブ(UNEP FI)と国連グローバル・コンパクト(UNGC)が策定した。世界のアセットオーナー(Asset Owners)、運用機関(Investment Managers)、およびサービスプロバイダー(Professional Service Providers)にこの原則に対する署名を呼びかけ、2017年6月30日現在、アセットオーナー349、運用機関1,180、サービスプロバイダー224、総計1,753の機関(うち、日本は59機関)が参加している。

署名機関は専用のウェブサイトで様々な研究やキャンペーン、協働エンゲージメントなどの情報を利用することができ、より効果的、効率的な投資判断や行動ができる。署名機関には新規署名より1年経過後からレポーティングの義務が発生し、レポートはアセスメントによって評価を受ける。

 日本の大きな動きとしては、安倍首相が2015年9月27日「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を採択する国連サミットの演説の中で、世界最大の年金積立金を運用する日本のGPIFが、このPRIに署名し持続可能な開発の実現に貢献することを表明した。この前後から日本でもアセットオーナーの署名が増加し、国内の責任投資推進のきっかけの一つとなった。


2017年7月5日更新